2021年1月30日に、台湾の交通部観光局が台湾の旧正月(春節)準備で賑わう台北の迪化街から街歩きのライブ配信を行いました。
その中で、春節時期に使われる言葉や習慣について、そして春節に食べる縁起の良い食べ物について触れられていたので、そのいくつかをここでご紹介しようと思います。
動画を見ながらこの記事を読んでいただこうと考えていたのですが、春節が過ぎた2021年2月13日現在、ライブのアーカイブは非公開になってしまいました…。
動画を見て個人的に面白いと感じたのは、「春節になぜその食べ物をべるのか?」の発想が日本のお節料理と全く同じだったところです。日本も台湾も食べ物の名前や特徴にゲン担ぎするのは同じなんですね!
旧暦のお正月に対応する新暦の日は毎年変わりますが、2021年は2月12日(金)が「元旦」にあたります。
台湾旧正月(春節)に用いられる用語
年年有魚
読み方は「Nián nián yǒu yú ニェンニェンヨウユゥ」です。
直訳すると「毎年魚がある」ってなりますが、中国語の「餘(余る)」と「魚」の発音が同じなので、魚の部分を読み替えて、「毎年(お金や財産が)余る」、つまり、いつも豊かに暮らせますようにっていう意味として使われます。
そのため、春節には魚料理が欠かせないそうです。飾り物の魚を台湾の現地で見られた方も多いのではないでしょうか?
紅包
「紅包」の読み方は「Hóngbāo ホンバオ」で、日本でいうところの「お年玉」的なものです。
ただし「紅包」がもらえるのは子供だけじゃなくて、職場の上司などからも貰うようで、この時期になると台湾人のSNSは貰った「紅包」の画像が沢山みられます。
そして、渡すのはお金だけじゃなくて、「スクラッチ宝くじ」を渡す場合もあります。
僕も一度、春節の時期に台湾に旅行に行って、その時に宿のオーナーからスクラッチ宝くじを1枚貰いました!
ちなみにその時は200元が当たってすごく嬉しかったのもいい思い出です(笑)
「紅包」っていうくらいなので、基本的には赤色の袋が用いられますが、金色が用いられることもあります。
動画内での解説だと、赤色は「招福」、 金色は「お金持ち」の意味があり、逆に白色の封筒を使うと喪中っぽい雰囲気になるらしくて使わないとのことでした。
年貨大街
読み方は「Niánhuò dàjiē ニェンフオダージェ」で、大阪でいうところの「黒門市場」東京の「アメ横」ってとこでしょうか?年末年始のご馳走や装飾品などを取りそろえる市場の事を言います。
僕は2017年の春節時期に台湾旅行をしました。その写真を後日追加いたします。
台湾旧正月(春節)に食べる縁起の良い食べ物とその理由
發糕
読み方は「Fāgāo ファーガオ」で、蒸しパン・カップケーキ的なものです。
現在は小麦粉で作られるものがが主流だそうですが、昔は米粉のものがあったとのこと。残念ながら食べたことがないのでネットで知らべた情報のみをお伝えします…。
これがなぜ縁起のいい食べ物かというと、「裕福になる」という意味の中国語「發財」、読み方は「Fācái ファーツァイ」に通じるからです。
先程の「年年有魚」もそうですが、縁起のいい言葉に似ている食べ物を食べるっていうのが春節に食べる食べ物の基本なようです。
日本のおせち料理も「まめに暮らせるように」と黒豆を食べたり、「よろこぶ」と「養老昆布」をかけたりと、日本と台湾で、正月に食べる食べ物を選ぶ観点が同じなのがとても興味深いところです。
菜頭(大根)
「菜頭」の読み方は「Cài tóu ツァイトウ」。台湾語では「つぁいたう」となります。日本語で「大根」の意味です。
じゃあ、なぜ大根が縁起のいい食べ物なのか?
この発音が「幸先が良い」という意味の中国語「彩頭 Cǎitóu ツァイトウ」と同じだからというのが理由です。
開心果(ピスタチオ)
読み方は「Kāixīn guǒ カイシングオ」で、日本語の意味は「ピスタチオ」です。
「開心」の中国語の意味は「幸せ」という意味なので、ハッピーを連想させるピスタチオが春節に好んで食べられます。
橘子(みかん)
読み方は「Júzi ジュウズ」
「吉」は中国語で「Jí ジィ」と読み、読み方が似ているので。
蘋果(りんご)
読み方は「Píngguǒ ピングゥオ」
平和、平安などの「平 Píng ピン」を連想させるので。
鳳梨(パイナップル)
中国語での読み方は「Fènglí フォンリィ」ですが、台湾語で読むと「おんらい」となります。
台湾語の読み方と中国語で「幸せを呼ぶ」という意味の「旺來」、読み方は「 Wàng lái ワンライ」とが似ていることから。